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伊東美和氏「END OF HEROES]ゾンビ紹介寄稿文:2

投稿:2022年03月25日
テーマ:ご挨拶

こんにちは! 

 

ゾンビ映画ウォッチャーにして『ゾンビ映画大事典』『ゾンビ論』などの著者、伊東 美和と申します。

『END OF HEROES』のゾンビ設定・デザインの監修を担当しました。

当ブログでゾンビというモンスターについて、ざっくりと紹介させていただいております。

前回は『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(68年)を軸にモダン・ゾンビの誕生について書いた。今回はそれ以降のゾンビの変遷とバリエーションについて紹介したい。

 ここ20年に渡るゾンビ映画のトレンドといえば、やはり走るゾンビだろう。その元祖はウンベルト・レンツィ監督の『ナイトメア・シティ』(80年)だ。同作のゾンビは、放射能の影響で身体の再生能力が飛躍的に高まっており、劇中で「スーパーマン以上の強さ」と形容されるほどのタフガイ。全力疾走するのはもちろん、マシンガンまで撃ちまくる。

 

 走るゾンビは『バタリアン』(85年)にも登場するが、本格的にフィーチャーされ始めるのはゼロ年代になってから。感染者がアスリート並に猛ダッシュする『28日後…』(02年)、腐りかけの死者ですら走る『ドーン・オブ・ザ・デッド』(04年)のヒット以降、従来のゾンビに代わってゾンビ映画の新たなスタンダードになっていく。

 また、人気コミックを映画化した『アイアムアヒーロー』(16年)には、走るだけでなく、見事なジャンプを決める高跳び選手のゾンビが出てきた。さらに『死霊のえじき』(85年)をリメイクした『デイ・オブ・ザ・デッド』(08年)のゾンビは、まるでゴキブリのように壁や天井を素早くはいまわる。

 ゾンビは人間だけではなく、動物の世界にも広がっていく。その先駆けは、走るゾンビでも挙げた『バタリアン』だろう。『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の続編的パロディである本作には、個性的なゾンビが次々と登場するが、ここで紹介したいのは犬のゾンビ。軍が開発した化学兵器の作用により、体を縦割りにされた学術用剥製の犬が動きだすのだ。

 初登場からコミカルな存在だった動物ゾンビは、80年代末には完全にネタ化する。『ゾンビコップ』(88年)で北京ダックや焼豚がゾンビになったかと思えば、『ボーンヤード』(89年)ではプードルがゾンビ化、しかも巨大化して直立2足歩行する。

 ゼロ年代に入ってからも動物ゾンビのネタ傾向は変わらない。『バイオハザード』(02年)のドーベルマン・ゾンビは例外的にシリアスだが、『ハゲタカゾンビ 感染注射』(07年)『ゾンビーバー』(14年)『ゾンビシャーク 感染鮫』(15年)『ゾンビ・レックス 殺人ゾンビ恐竜 誕生』(17年)と出落ち感満点の作品が続く。動物園を舞台にした『ZOOMBIE ズーンビ』(16年)では、ライオン、ゴリラ、キリン、コアラまでがゾンビになる。

 走るゾンビがアクション派、動物ゾンビがネタ派だとすれば、知能のあるゾンビはドラマ派だろうか。賢くなったゾンビは、生前以上に悲しみや絶望を抱えがちだ。

 知能を備えた最初のゾンビは、ジョージ・A・ロメロ監督『死霊のえじき』に登場したバブだろう。彼は簡単な言葉を喋り、銃を武器に自分の主人を殺した相手に復讐しようとする。同ロメロ監督『ランド・オブ・ザ・デッド』(05年)のビッグ・ダディはさらに進化し、うなり声で仲間のゾンビに指示を出し、ライフルの扱い方をレクチャーした。

 ゾンビは人間社会のマイノリティとして描かれることもある。マーク・フラット監督『ラストハザード』(06年)では、知能のあるゾンビが社会のマイノリティとして差別される。ブルース・ラブルース監督『オットー』(08年)は、自らの過去とアイデンティティに苦悩するゲイのゾンビが主人公だった。

 

 カルトな人気を誇ったイギリスのTVシリーズ『ゾンビ・アット・ホーム』(13~14年)は、ゾンビ治療法が確立された世界を舞台に、ゾンビの社会復帰をテーマにしている。主人公のゾンビ青年は、更生プログラムを経て自宅に戻るが、健常者からの偏見と差別に苦しめられる。『CURED キュアード』(17年)も同様のテーマを扱っている。

『スリーデイズ・ボディ』(13年)『マギー』(15年)なども知能を持ったゾンビもののカテゴリーだろう。これらの登場人物は自分がゾンビ化しつつあることを認識しており、身体の変化に恐怖する。一種の難病ものと捉えることができるかもしれない。

 賢くなったゾンビは恋もする。『ゾンビ・ヘッズ』(11年)のゾンビは、最愛の恋人を探して旅を続ける。『ウォーム・ボディーズ』(13年)は、ゾンビと人間の禁じられた恋愛を描くゾンビ版『ロミオとジュリエット』だ。

 こうした賢いゾンビものはゼロ年代半ば盛んに作られたが、最近はパターンが出尽くした感もあって随分と数が減っている。そもそもオーソドックスなゾンビありきの変化球だから、こうした作品が今後ジャンルの主流になるようなことはないだろう。

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