こんにちは。ARTFX山下です。本日はホラーな新商品のご案内です。
トビー・フーパー監督の名作「悪魔のいけにえ」(1974公開)のレザーフェイスがARTFXシリーズでの商品化です。企画を立ち上げてから早4年ほど経ったのではないでしょうか。
オリジナルマスターフィルムがニューヨーク現代美術館(MOMA)に収蔵、永久保存されるという伝説的な作品だけあって今まで幾多の商品が出ている中、後発となる我々が取った路線は、劇中映像・資料を徹底的に研究し、決定版を目指すというシンプルなものでした。
取り組んで生まれたのがこちらです。
2021年7月発売 ¥23,100(税込)
ポーズは映画の中盤、逃げるサリーと鉢合わせし咄嗟に怯えるレザーフェイスの仕草をセレクト。
劇中スチールとの比較です。
こちらは劇中の背景を使って撮影したもの。びっくりしたなーもう。
右手には犠牲者パムから奪ったブレスレッドをちゃっかりつけています。
本質的には暴力的なわけではない小心さを、腰を引いたポーズで表現しました。
今度はこちらの写真をご覧ください。
頭部及び左肘に目立たない可動機構を組み込むことで、これらの可動とチェーンソーの持ち替えにより異なった印象のポーズに換装することが可能なのです。
無表情で不気味なレザーマスクを纏った恐怖の姿、また、時には怯えた仕草さえ見せる家族に従順な姿を再現することができる他、左手に持つチェーンソーを逆さにすれば、お馴染みのあのポスターも再現可能です。
チェーンソーのスターターロープも本体に収納された持ち手部分とロープの伸びた状態が付属し、下のようにギュインギュインチェーンソーのエンジンをかけている姿もお選びいただけます。
また、チェーンソーは前回『HORROR美少女 レザーフェイス』での研究成果を活かし、スケールアップに応じて全体に付いた傷跡や色剥げも再現しております。
レザーフェイスの名前の通り、キャラクターを象徴する人皮を用いて作られたマスクは劇中のような日の光に透ける薄さを再現すべく、この部分のみ軟質レジン素材を採用しました。
↓左が原型、右が軟質キャストで成形したものです。
下のグレーが透けて見えるのがお分かりになりますでしょうか?
こうすることでPVCにはできない実際のプロップの縮尺に合った薄さと透明感を実現したのです。
また、マスクを縫い合わせた紐の部分も本物の糸を使用して縫い合わせております。
もちろんデコマスだけではなく実際の量産品も一点一点手作業で縫い込みます。まつ毛も同様に植毛が行われています。
光の当て方次第では眼孔が陰で落ち、瞳の見えない黒い目になるのも劇中の通りです。
こちらは初登場シーンをイメージしたカット。
これはサリーと兄フランクリンを追いかけるシーンの夜のレザーフェイスをイメージ。
針金で固定されたマスクの口部分から貼れ上がった唇と醜い歯並びの前歯が覗くのがわかります。
エプロンにしたたる血は、チェーンソーで巻き上げられて付着する血の流れを再現するため、同サイズのスクリューをモーターに取り付けて飛び散らせたものです。何回も試行錯誤し、こちらの表情を生み出しました。
↓は施策中のものです。試しては落とし、試しては落としの連続・・・。
こちらを元に量産されます。
メイキングを調べると撮影時は相当な(40度超え!)温度だったようで、レザーフェイスを演じたガンナー・ハンセン氏はずっとこのシャツを着続ける羽目になったそうです。
その皮脂の汚れを想像し、資料では水色のラインが目立つシャツをややくすんだアイボリーを基調に塗装しました。
ちなみに、このシャツのストライプの本数も画面を一時停止して調べたものなのです。
冒頭場面に使われたテロップとスチール写真をデザインした台座は、150mm径の鉄板と足裏のマグネットで自由な配置が可能です。
また、この台座や臀部、髪の毛に付着した砂ぼこりはテキサスの乾いた空気を連想させますが、ここにも驚くべき塗装方法が用いられています。追々ご説明の機会があればと思います。
複数の“「悪魔のいけにえ」が大好きな”原型師を起用して作られた壽屋の送るレザーフェイスの決定版をぜひ暖かくお迎えください。
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